アヌくんが旅立って2週間。
たった2週間しか経っていないのに
ずっと前のことのような気がします。
アヌくんの最後の様子は
思い出すのもつらくて悲しいし
読みたくないひともいるでしょうし
ここに書くのは憚られていたのですが
動物病院に挨拶に行った時
お世話になったかたに
一生懸命生き抜いたんですね、と言われ
ここで応援してくださっていたみなさんに
生き抜いた最後の証を知っていただくことが
アヌくんへのリスペクトだと思うようになりました。
なので今日はそれを書くことにします。
苦手なかたは、また次回あそびに来てください。
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アヌくんはてんかんの持病があったので
わりとこまめに様子をメモしていたのですが
頻繁に通院するようになってからは
日記がわりに詳細な記録を取るようになりました。
それによると、8月30日ごろから熱があり
点滴をしてもらっていたのですが
31日はほとんど起きあがれないほど調子が悪そうでした。
トイレのため庭に出しても立っていられず
オシッコもまったく出ず
夜になってわたしが圧迫して
24時間ぶりぐらいにようやく大量に出た。
ごはんはそれまで療法食の缶詰を
かなりしっかり食べさせていたのですが
31日にはほとんど力が入らず断念。
それでも栄養ミルクはゴクゴク飲んでいました。

9月1日。
下痢もひどく熱がまた上がってきて息苦しそう。
早朝座薬を入れると少しよくなったようで
落ち着いて寝ていました。
ところが6時ごろ突然
ガバッと起き上がって庭まで歩いて行き
大量のオシッコの後、しばらく庭を散策。
昨日は歩くどころか立ってもいられなかったのに
いきなり歩き出したのでびっくりしたと同時に
ちゃんと自分でオシッコに行かれるようになったんだ
よかったよかった、と少し安心しました。
いったん家に入ったあと
30分ぐらいしてまた立ち上がり
今度はいつものボウルから普通に水を飲み始めました。
ここ数日はほとんど寝たきりで
わたしが容器から飲ませていたのに
またこんな姿が見られるなんて、とうれしくなった。

でもその直後ふたたび庭に出て
胃液のようなものを吐き
ウンチもしたそうだけど出ないようでウロウロしていました。
さらにその30分ほど後
またしても庭に出て行って
今度は何をするわけでもなくウロウロと歩き回る。
ウロウロといっても、足取りはかなり怪しかったので
ヨロヨロというかフラフラというかヨレヨレというか
いつでも支えられるように後ろにピッタリついて歩く感じです。
それにしてもこんな短時間に3回も歩いていくなんて
熱が下がって調子よくなったのかなー、と思ったのもつかの間
さらに30分ほど経ってまた起き上がろうとした時に
かなり大量の吐血がありました。
もしかするとこれが気持ち悪くて
さっきからウロウロしていたのかもしれません。
そして45分後の10時10分ごろ
ふたたび庭に行きヨロヨロ歩いては戻ってきて
しばらく落ち着いていたのですが
起き上がってまた吐血がありました。
鍼治療に通っていた近所の動物病院に
往診ができるか問い合わせところ
あいにく午後は都合がつかないということで
すぐアヌくんを車に乗せて連れて行きました。
おそらく胃潰瘍からの出血だろうということで
抗生剤と吐き気止め入りの点滴をしてもらいました。
熱は38.5℃ (犬的にはほぼ平熱)

数日前からそうでしたが
この時も点滴の間中ずっと鳴いていて
といってもワンワンとかキュンキュンとかではなく
人間が苦しい時に思わず出てしまう
ウーン、ウーン という感じの声と同じだったので
聞いているだけで本当につらそうでかわいそうで
大丈夫だよと撫でてあげることしかできませんでした。
先生には翌日また往診で点滴してもらうことにして
帰宅したのがお昼すこし前。
それからはかなり落ち着いたようで
夕方までずっと静かに寝ていました。
18時半ごろ
栄養ミルクと一緒にてんかんの薬を飲ませたのですが
今までにくらべると飲み込みずらくなってきている気がしました。
鼻血も出てきたし息も苦しそうで
また熱が上がってきたのかなと思い
あっちこっち冷やしたり息がしやすい体勢にしたり。
21時半ごろ
水を飲ませようとしてもあまり飲めなくなってきました。
普段にくらべて呼吸も深い感じ。
この時アヌくんの目を見て
今夜がお別れなのかも、とわたしは思いました。
情緒的なことではなくて
目が乾いてくるような、独特の感じが
アイスの時もそうだったなと蘇ってきて。

そこからは本当に壮絶で
下血を何度も何度も繰り返し
呼吸も苦しそうだしかわいそうでかわいそうで
見ているのがとてもつらかった。
でも大丈夫だよ、もういいんだよといくら言っても
がんばることをやめませんでした。
そして日付がかわって9月2日
わたしとオットに撫でられながら
午前2時15分にアヌくんは旅立ちました。
本当によくがんばった。
一生懸命生き抜いた。
これがアヌビスくんのLAST DAYです。
苦しくてつらかっただろうけれど
最後の朝に4回も立ち上がって
行きたい場所に自分で歩いていけたことが
わたしの中では少しだけですが救いになっています。
Birds have to fly, fish have to swim, dogs have to walk. (鳥は飛ぶもの、魚は泳ぐもの、犬は歩くもの) by Cesar Millan
最後まで犬らしくがんばったね、アヌくん。
虹の橋で会える日まで。
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